【プロフェッショナル仕事の流儀】
2019.01.27
~世界に1本だけのゴルフクラブを届けたい!~
こんばんは~( ゚▽゚)/ アッキーエ田中です♪
毎年冬の恒例課外授業『藤村塾』
今回は『リシャフト』について学びました。
『リシャフト』とはシャフトを付け替える事。
最近はカチャカチャ機能が付いていてヘッドの取り外しが出来るタイプの物もあ
り、シャフトの交換が簡単に出来るクラブも多いですが、可変式でないクラブに
はシャフトを抜いて差し込むという作業が必要になってくるわけです。
私たちはリシャフト依頼品をお客様からお預かりし、ヨリー藤村店長に『お願い
しま~す♪』と繋ぎます(笑)
私はリシャフト作業の工程については、初めから終わりまでしっかり見ていた事
が無かったので、今回の講義内容は非常に興味深いものになりました。
まずはヘッドを抜く作業から。セルとよばれる部品とヘッドを分離してシャフト
から抜きます。超年季の入った万力(笑)にシャフトを固定し、接合部分を温めながら少しずつ抜いていきます。クラブによっては、なかなか頑固で抜けないものもあります。また、力の入れ具合によってはシャフトに傷が付いたり、抜けたヘッドも支えていないとポロっと外れて落としてしまったりすると大変!なので、そうならないように気を遣って繊細に作業を行う必要があるのです。
ヘッドが抜けたらヘッド内部のクリーニング。お手製の8.5mm径のドリルでこれ
また慎重にお掃除していきます。モデルによってはネック内にプラスチックのス
トッパーがあり、うっかり落としてしまうとヘッド内でカラカラ音が鳴ってしま
う原因になるのです。
ヘッド(ネック)内がキレイになったらいよいよシャフトの接着です!その前に
、シャフトの先端部分に詰まっているカスも取り除きます。これまた気を付けな
いといけない!そのカスがシャフト内部に落ちてしまうと店長は『あぁあぁ・・
・・』と言いますwww 何故なら、そのカスは一旦グリップを抜いて(グリップ
抜きも大変)下からカスを取り、また抜いたグリップを装着しなきゃいけないと
いう作業が追加されてしまうからです。
カスもキレイに取れたら、シャフトの先端に付いている接着剤の残りカスもキレ
イに削り取ります。
続いてセルを打ち込むのですが、どれくらい打ち込むかをしっかりと測ってから
、そこにセロテープを巻いて打ち込んだセルがずれないように固定します。※セ
ロテープは裏技らしいです。
ヘッドを挿してみて、少しゆるい場合はアルミ箔を使って径を合わせます。ゆる
ゆるだとヘッドが抜ける危険、ずれる危険があります!
ガムテープを適量切り(布テープが好ましいそうです)その上で接着剤を配合し
てガラスの粉も適量混ぜます(接着強度アップ)!
その接着剤をお手製のヘラで薄く広く均等にヘッド内とシャフト先端に塗り、シ
ャフトの向きを確認してからシャフトをねじりながらヘッドに差し込みます。
挿したら、シャフトの柄を合わせて、接合部分をセロテープで固定し終了。
はっきり言って、完全プロのお仕事・職人技であります。
長年の経験から得る手ごたえやコツ、感覚が仕上がりにも現れてくるのです。
ただ、何でもかんでもリシャフトを受ける事はありません。
そこは『プロの流儀』。物によってはリシャフトをオススメ出来ない場合もあるのです。長さのバランス・シャフトやヘッドの特性を考慮し、もちろん仕上がったクラブを気に入って使っていただけないと意味がないのです!
今回一連の作業を通して見て、改めて大変な作業であると感じました。
やたらお手製品も登場しますが、これも長年の経験から生まれた『生活の知恵』だと思います。色んな職人さんも自分が一番使いやすいお気に入りの道具持ってますよねー。
この後、モリゴロー君が初のリシャフト作業に挑戦していましたが...(笑)
今後も経験を積んで、きっと彼もいつかはプロの『職人』に成長する事でしょう...。
という訳で今回は一切のおふざけなしで綴ってみましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
最後にヨリー店長に伺います。 BGM:スガシカオ
『プロフェッショナルとは!』